人類は太古より紐を結ぶことで、物をつなぎ、飾り、数を数え、情報を伝えるなど、生活の知恵としてさまざまな用途に利用してまいりました。現在でも荷造りのとき、アウトドアでテントを建てるとき、山登りやヨットで使うロープワーク、身近なところでは靴紐を結ぶなど、結びはいたるところで使われております。
私たちは先人たちの発明した結びの技術を受け継ぎ、次の世代に伝えていきたいと考えております。
紐やロープの端がバラバラにほつれるのを防ぐと共に、握ったときに滑ったり抜けたりしないようにします。
もっとも単純で基本的な結び。人類が最初に発明した結びといわれています。
止め結びより少し大きめなこぶができます。
止め結びよりさらに結び目を大きくした物で、滑車の滑り止めや避難用ロープのこぶなどとして使われています。
大きなこぶができるため滑車の滑り止めになります。また救助用ロープの先端に結ぶと、(重くなるので)遠くまで投げることができます。
結ぶことによって物を縛ったり紐を延ばしたりすることができます。
つなぐ紐の太さや材質によって解けたり滑ったりするので、特に注意が必要です。
紐をつなぐ基本の結び。一度しめると堅くしまりますが、太さや材質の異なる紐のつなぎには向きません。
本結びの変形で、片方の端を「引き解け結び」の形にしてあるので、簡単に解けます。
強度が非常に強く、滑りやすい釣り糸や太さの異なる紐を結ぶのに使われます。
テグス結びをさらに強力にした物で、合成繊維の紐はこの結びでないと解けてしまいます。
上でご紹介した結び以外にもたくさんの結び方がありますが、知っていると便利な結びとして、ボートなどを岸につなぐときに輪がしまらずに解きやすい「もやい結び」と、神社などで見かける「揚巻結び」を取り上げてみました。